THINK ZERO MAGAZINE

Creative Edge School Books


長期プロジェクトの進捗報告(2015年11月18日)

一人出版社の上位目標に掲げている「オープンエデュケーション」では、誰でも自由に利用できる「学びの場」を構築し、具現化しようとしていますが、今年はウェブキャストのアーカイブが進まなかったので、公開できるコンテンツが少ない。昨年末に、機材をすべて処分したときに、映像コンテンツはちょっと厳しくなるな、と覚悟していましたが、やはり残念です。まぁ、処分さえ拒否された4万円の古いWindowsパソコン一台で、その後の全コンテンツをつくってきたのですから、それだけでも奇跡的なことです。


リリースしたコンテンツを6カ月で販売終了して、数カ月で一般公開していくというビジネスモデルは、うまく機能してくれて、受講者(購入者、読者を含む)とのコミュニケーションのきっかけが出来て、訪問ワークショップにもつながっていきました。とても、うまくいっているのですが、昨年多くの先輩方に指摘されたとおり、これは明らかに「寄付金などで運営する」タイプのプロジェクトなんです。カーンアカデミーなどはその典型モデル。

本来、弱小一人出版社が挑戦できる規模の仕事ではないのですが、ここまでやってこれたのは、リーン・スタートアップ式のやり方で進めてきたからでしょうね、間違いなく。現在も綱渡りであることは変わっていないのですが。


一人出版社の「学びの場」ページのスクリーンショット

あと、デジタル本(電子書籍)が、このビジネスモデルとあまり相性が良くないことがわかってきました。映像コンテンツのように、無料にしても、読者とのコミュニケーションにつながっていかないのです。読書会などのリアルイベントと絡めていかない限り、たんに無料公開しただけでは、何も生み出さないと思っています。販売終了せずにアップデートし続けるか、最初から無料で配布するか、どちらか。まだ私の「思い込み」の段階ですから、小さく、こまめにリリースして確かめていきます。


日本にビル・ゲイツがいないかなぁ、などと夢想する日々が続く。



投稿日:2015年11月18日(水)




今日の一言:2015年11月18日(水)

雨、朝6時の気温14.7度(東京)。
今日のPodcastは、「自分のビジョンに「多くの人たちを巻き込む」ことができた人が成功している。個人でも集団でも同じ/MITのC・オットー・シャーマー博士の論文から」(iTunes Link)という長いタイトル。世界中の成功者をインタビューし、共通点を見出そうとする研究を度々紹介していますが、今回はオットー博士のU理論。
「成功者やヒットメーカーに共通する考え方(思考法)を知りたい」というのは、一人出版社を始めてから、ずっと追い続けているテーマです。過去の仕事を振り返って「なぜ、あの時うまくいったのか(なぜ成功したのか)」って自分でもよく分からなかった。
でも、ロジャー・マーティンやオットー・シャーマーなどの論文を見ると明らかで、複雑な問題を複雑なままこなそうとしていたこと(無我夢中でやるしかない状況だったので)、結果的にたくさんの人を巻き込んでいたこと(自分一人ではとても手に負えず多くの人と会っていたので)、この二点。紹介が紹介を生み出し、さまざまな分野の人を巻き込み、その結果、奇跡的にプロジェクトが進んで成果を出せた、という。
「こういう方法を実行したから、うまくいった」という話ではないということです。



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