THINK ZERO MAGAZINE

Creative Edge School Books


芸能界における所ジョージさんのポジションは私たちにとっても理想(2015年11月23日)

現在、シンクゼロマガジンのコンテンツを準備していますが、Museプロトタイピングの記事コンテンツ作業で、デザイン分野のアプリケーションソフトウェアの歴史をたどっていたら、懐かしい製品が次々と出てきて、思わずTwitterに連投してしまいました。例えば、「Adobe LiveMotion」って聞いて、わかる人はどの程度いるのでしょうね。Flash(この当時はMacromediaの主力製品)に対抗して、Adobeが投入したインタラクティブコンテンツのオーサリングツールですが、短命でした。


バズらない製品はクリエイターも距離を置いてしまうので、ほんとに広まらない。昨年までのMuseがそんな感じだったと思います。


Appleみたいな企業は、情報発信力に長けたエバンジェリストに恵まれていますので、新製品の噂から、直前予想、発売、その後のレポートなど、あらゆるプロセスで、世界中のエバンジェリストが啓蒙してくれます。Appleにとってはソーシャルメディアさえ必要ない。エバンジェリストがあまりいない企業は、ネガティブな情報をポジティブな情報でかき消すことができません。ユーザーから良く思われていない、と多くの人が感じてしまうので、とても怖い。Appleだって、ネガティブな情報もすごいんですが、エバンジェリストたちのコンテンツでかき消されるので目立たない。

応援団が生まれやすい企業と、そうでない企業の違いはどこにあるのか。「成功する人、しない人」については、Podcast(iTunes Link)でロジャー・マーティンやC・オットー・シャーマーの論文を紹介してきたとおり、ものごとをシンプルに捉えず(複雑な問題も複雑なまま実行しようとする)、自分のビジョンに「多くの人たちを巻き込む」ことができた人が成功しています。どんなに才能があって、素晴らしい仕事をしていても、たくさんの人を巻き込んでいかないと、埋もれていく。


特に、芸能人の方々はよくわかっているのではないでしょうか。タモリさんとか、所ジョージさんあたりのポジションがまさに(さまざまな領域の)人たちを巻き込んだ成果であり、タレントの皆さんにとっての目標では。今はネットで情報発信していれば、ブレイクする可能性があるけど、その確率は思っている以上に低いのだと思います。ネットでブレイクした人を丹念に見ていけば、どれだけ意識的に行動しているかわかります。


なぜ、成功する人、しない人に分かれていくのか。成功した人から学ぶ場合、行動ではなく、その行動の源泉となった考え方を知るしかありません。


ガイ・カワサキさんは著書の「RULES FOR REVOLUTIONARIES」の中で、「革命の最初の90%は、商品を生み出すこと。次の段階の90%は、それを伝道(エバンジェライズ)すること」で、「初期には「売上」ではなく、「エバンジェリスト」が不可欠だ」と語っています。
※ガイ・カワサキさんの本、日本では「「革命家」の仕事術 革命的アイデア、革命的商品の生み出し方、広め方」というタイトルで、海と月社から2012年に出版されています。


具体的に何をやればいいのかというと、とにかく「外にでる」「さまざまな分野の人と会う」「その人たちと飲みに行く」しかありません。まぁ、それがなかなかできないことなのですが。



投稿日:2015年11月23日(月)




今日の一言:2015年11月23日(月)

曇りのち雨、朝6時の気温11.7度(東京)。
今日は勤労感謝の日。2015年の平日は、あと「23日(+土日祝の11日)」。ウェブキャストのため、久しぶりにパソコンでじっくり作業。といっても、3時間。パソコンは画面が大きくて作業しやすいな、と感じつつも現在の取材ベースの活動が長期プロジェクト終了の2020年まで続くなら、モバイルシフトのまま、どのくらい効率化できるか考えていく必要がありそう。
一番の問題は、「場所」。とにかく「座って作業ができない」のです。取材活動に入る前は、空き時間を使って(カフェなどで)作業できるだろう、と思っていましたが、とても無理。タブレットもカバンをどこかに置く必要があるので、意外と使えないことが分かってきて、けっきょく「片手で作業できる」スマートフォン頼み。一人出版社がもっとパワフルに成長すれば、簡単に解決できることですが、クライアントワークではないので営業しようがない。
自分のマーケットを開拓している段階なので、毎日リリース、毎日フィードバックをもらい、毎日改善、毎日アップデート、そしてまたリリースを繰り返し、思い込みのビジネスから脱しようとする日々。でも、周りには、夏からずっとゴホゴホ咳をしながら不眠不休で日本と海外を行ったり来たりしているスタートアップの皆さんがいて、彼らの健康の方が心配で、自分がマトモに見えてくるという。
彼らは未知の領域に挑戦する取り組みを、家族にきちんと伝え、応援してもらっているので、悲壮感はまったくないのですが。
世界の99%のスタートアップは失敗しているわけで、「失敗は学び」と捉え、何度も這い上がるマインドがないとやっていけません。



アーカイブ一覧に戻る »



ホームに戻る »