THINK ZERO MAGAZINE

Creative Edge School Books


Edge AnimateとFlashブランドの消滅(2015年12月2日)

30日(米国時間)、Adobe Flashの開発チームのブログに「Welcome Adobe Animate CC, a new era for Flash Professional」という記事が投稿されました。日本のブログでも翻訳記事「Adobe Flash Professional を Adobe Animate CC に名称変更」が読めます。簡潔に言うと、Edge Animate CCが消滅し(開発終了し)、Flashが「Adobe Animate CC」と改名、Edge Animateの一部のテクノロジーはFlashに統合されました。

(5年前のこの一件から)ネガティブなイメージが定着してしまったFlashブランドを終わらせ、Edge Animate CCの名称を引き継ぎ、製品としては継続。ただし、セグメントがより明確になりました。機能を整理して、アニメーション制作ツールとして定義し直した感じです。作品は、HTML5 Canvas、WebGL、Flash (SWF)、AIR、そしてビデオで書き出せる。


先月の24日に「Flashが殺されずに現役のまま進化していたら」を書いたのですが、Edge Animateをクローズして、Flashを再定義する方向転換は、理にかなってると思います。というより、これしかないですよね、Flashを継続させるのなら。デザイン学校の先生方は、Edge Animateか、Flashかで迷っていたので、とりあえず一安心かな。


あとは、エバンジェリストの活動次第。こういうときこそ、啓蒙が重要になってきます。USでは、Flashアニメでお馴染みのジョサイア・ブルックスさん(Jazza Studios)を起用して早速、Adobe Animate CCのプロモーションを展開中。TwitchのAdobe公式チャンネルの中で生放送しています。
※先月からAdobeは(Twitchの公式スポンサーとなり)「Twitch Creative」を開設、同社の製品を使った創作実況を流しています。


Twitch Creativeで生放送されるAdobe Animate CCライブの告知


一人出版社としては、Museとの連携で重要な役割を果たしていたEdge Animateが消滅したことで、当然ながら「Adobe Animate CC」に切り替えざるを得ません。つまり、Adobe Animate CCの学習コンテンツとして継続していきます。幸い、Edge Animateから、OAMを引き継いでくれましたので、Museとの連携で大きな変更はなさそうです。タイムラインの操作は、Flashの使い方に変えないといけませんので、一からですね。


今回のAdobe製品のメジャーアップデートで、市販されている解説本が古くなってしまいました。2015バージョンの本なのに、最新機能はネットで調べないといけないのです。出版社としては辛いと思います。Dreamweaverには、アプリ内アップデートも搭載されましたので、本(紙も電子も)だと、いよいよ厳しいかなと感じています。迅速な対応は有難いことなので積極的に進めてほしいのですが、初心者がどうやって、学んでいくかですね。



投稿日:2015年12月2日(水)




今日の一言:2015年12月2日(水)

曇り、朝6時の気温8.6度(東京)。
2015年の平日は、あと「16日(+土日祝の9日)」。12月の2日目です。ニュースリーダーアプリのZiteが、12月7日以降、使えなくなります。Flipboardが、競合するZiteを買収したのが、昨年の3月。このとき、すでにZiteのアプリは廃止される(単独アプリとして開発は継続しない)と発表されていましたが、その後、情報がなかったので、ずっと使っていました。統合完了ということで、Ziteは無くなります。2011年に、CNNに買収され、2014年、FlipboardがCNNからZiteを買収、FlipboardとCNNが提携、Zite消滅という流れ。
先日、「わが愛しのFriendFeed」で愛着のあるアプリやサービスについて書きましたが、Ziteもその一つ。CEOだったマーク・ジョンソン氏は、Flipboardに移籍せず、起業すると報じられていましたが、Descartes Labsという企業を創設、人工知能や機械学習、ディープラーニングの領域でビジネスを始めたようです。競合を買収して技術を取り込み、消滅させるというのは、頻繁に行われていることですが、やはりユーザーにとっては寂しいですね。



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