THINK ZERO MAGAZINE

Creative Edge School Books


ハーバード・ビジネス・レビューで、一人出版社の土台を築いた(2015年12月16日)

このページの「今日の一言」でカウントダウンしていますが、2015年の平日、あと「6日」ですね。来週の水曜日は祝日です。このコンテキストズームシート(写真)、11月から蛍光ペンで線を引いてきましたが、あと少しで真っ青になります。昨年までは「えっ、もう12月?」「もう、クリスマス?」って感じでしたが、今年はこのアナログツールのおかげで、「15日はこれで終了、残り16日!」などと毎日確認してきましたので、一歩づつ確実に階段を上がってきたという充実感はあります。まったく計画通りには進んでいませんが、「今まで何やってきたんだろう」と悲観することは減りました。
こんなに単純で、たんに蛍光ペンで線引くだけのシートでも、これだけの効果があるのですから、一人出版社にとってアナログツールの有無は大きい。本当はデジタルツールで代替できれば、ポータビリティーは向上し、バリエーションも作りやすいのですが、最低でもA3サイズの一覧性を確保できないと使いにくい。折れ曲がるディスプレイが手頃な価格で登場しない限り、今後もアナログツールが主役かな。


コンテキストズームシートの現在の状態


2014年はまだ「最初にしっかり計画し、その計画を確実に遂行していく」というマインドが残っていたので、その計画が的外れなものであっても、頑なに頑張っていました。すでに出来上がっている市場に参入するのであればよいのですが、「こんな不確実性の高い新しい領域で、最初から完璧な計画など作れるはずがない」と分かっていても「まずはきちんと計画しなければ」と考えてしまう。


危機的状況に陥ったのは、間違った計画を一生懸命やっていたからで、現在のように、小さく、素早く、試しながら、進めていたら、十分回避できた可能性が高い。ただ、外から見ると「やっていることがコロコロ変わっている」「何をやっているのかわからない」と見えてしまうので、情報発信はとても重要です。それこそ毎日、あらゆる媒体(一人出版社のホーム、マイクロブロギング、Podcast、Webcast、ニュースレター等々)を使って状況を伝えていかないといけません。


昨日の「今日の一言」で、「一人出版社が、技術やデザインだけに依存せず、思考法を学び「小さく、素早く」実行するワークスタイルを身につけられたのはリーン(Lean)とHarvard Business Reviewのおかげ」と書きましたが、Harvard Business Review(HBR)は、ほんとに影響が大きい。ただ、最初からHBRを見始めたのではなく、知りたいことが書かれていた論文の大半が、HBRに掲載されたものだったのです。だから、バックナンバーから掘り起こす作業が中心でした。

HBRは、1922年創刊ですから、93年の歴史があります。12ヵ国で翻訳され、60万人以上の読者がいます。日本は米国に次いで、2番目に創刊されていて、もう39年目なのです(ダイヤモンド社が1976年創刊)。日本語版「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」は、毎月10本の論文を翻訳、日本だけの論文やインタビュー記事なども掲載しています。
引用件数の多い論文を見ると、経営学者でハーバード大学のマイケル・E・ポーター教授が多い。HBRが発表した引用件数トップ10の第1位、5位、9位、10位が、マイケル・E・ポーター。第1位は「何が国の競争優位をもたらすか」です。


世の中の仕組みがわかってくると(例えば儲けの原理など)、まず最初にやってくるのが「無力感」。「なんだ、じゃ、いくら頑張っても無理じゃん」という、不平等がデフォルトである現実を突きつけられます。 ビジネスセミナーなどでは、元気を与えないといけないので「幻想」を掻き消さないように、核心の部分は「やればできる!」で覆ってしまいますが、研究者の論文や実業家の経営論などでカラクリがわかってくると、「やる気」がなくなります。


でも、その時期を乗り越えると、自分の身の丈にあった「最適化」に役立てられるようになり、この段階から初めて実践知に転換されていくのだと思います。



投稿日:2015年12月16日(水)




今日の一言:2015年12月16日(水)

晴れ、朝6時の気温9.5度(東京)。
2015年の平日は、あと「6日(+土日祝の5日)」。12月の16日目です。28日が仕事納めの場合、平日は残り6日。昨日は、新生・一人出版社への完全移行に関して、(深夜にもかかわらず)経営者の方々からアドバイスを頂くことができたので、早速、プランの参考にしていきたい。一つ言えることは、あまりにも勉強不足、経験不足で、いくらビジネスモデルがうまく動いても、チャンスを引き寄せられないということですね。まぁ、しかし、これは(私自身の)一年間という時間で学べる限界なので、引き続き、小さな経験を積み重ねていくしかありません。ただ、この一年強の成長カーブは凄まじい。今更ながら、社会やお金の仕組みを知ることの重要性を痛感します。
「何で稼いでいるのかまったくわからないけど、いつも旅行している」みたいな著名人がどんな仕事で生計を立てているのか教えてもらうと、「あるモノゴトについて知っている人、知らない人では見えている世界がまったく違う」ことがよくわかります。「あそこの花屋さん、いつも閑散としているのによく経営できてるな」なども同じです。ビジネスの仕組みが分かっても、成功するかどうかはわかりませんが、少なくとも、全力で的外れなことをやって大失敗する、なんてことは避けることができます。
繰り返しになりますが、成功者の共通点は、複雑な問題を複雑なまま、さまざまな分野の人たちを巻き込むの2点。たくさんの人を巻き込んで成功している、といえば、糸井重里さんの「ほぼ日」でしょうか。



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