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2010年3月31日号:
電子ブック(ベータ版)のダウンロード方法
メールマガジンのオプション「図版」について
電子ブック(ベータ版)は、商用目的ではなく、発行者(境祐司)が個人的に、電子書籍関連のレポートを作成するために試しています。ePubフォーマットだけではなく、アプリ版についても試す予定です。レポートについては、Podcastで随時テーマにしていきたいと思います。
ePubフォーマット電子ブック(ベータ版)の可読性を向上させる方法:
3月31日号のメールマガジンのePub電子ブック・ベータ版(付録)は、スタイルの指定がないため、Stanzaのデフォルト設定で表示されます。
Stanzaのデフォルト設定でも、問題なく読めますが、(当然ですが)日本語を意識したスタイルにはなっていません。
字体や文字サイズ、行間などを変更することで、驚くほど可読性が向上しますので、基本的な設定方法を解説しておきます。ぜひ、試してみてください。
表紙(ブックカバー)と目次:
ブックカバーはすべて画像なので、特に問題はありません。
目次は、見出しレベル1、2、3でマークアップしています。書籍ではなく、メールマガジンを変換していますので、記事の小見出しにレベル3を設定しました。
目次の表示方法:ページの中央をタップし、インターフェイスを表示。下部の[目次]アイコン(左端のアイコン)をタップすると表示されます。
Stanzaのデフォルト設定:
eBookを選択すると、デフォルトのスタイルで表示されますが、日本語用の設定ではありませんので、読みにくいと思われるかもしれません。
右の画像のように、文字サイズや行間、字体などを調整することで、可読性が向上します。
字体とマージン(余白):
字体とマージンを変更するだけで、見栄えがかなり変わります。
デフォルトでは、字体(Font)が「Georgia」に設定されていますが、「ヒラギノ角ゴシック体」に変更すれば、欧文とのバランスが改善されます。
マージンは、ページ周辺の「余白」の設定です。狭めると1ページに表示される文字量が増えます。
文字サイズの変更とページ数:
ePubの電子書籍の特長は「reflowable」です。パソコン、スマートフォン、携帯電話など、どのようなデバイスにも対応できる仕組みになっています(※ただし、DRMによってデバイス依存になります)。
参考:[file-498]
Times Readerに学ぶ電子書籍のエディトリアルエンジニアリング
参考:[file-500]
ePub電子書籍の課題:ページの概念を持たないフォーマットは問題か?
読者が読みやすいようにページの仕様を変更可能にしています。
「文字が小さい」と感じる人、「文字が大きすぎる」と感じる人など、できるだけ多くの読者のニーズに応えられるよう、複数の選択肢を用意できます。
基本的に「ページ」の概念がありません。読者が文字サイズや行間を変更すると、ページ数が増減します。
チャプターブレイクを挿入すれば、「ページ止め」できますので、「次のページをめくると、解答が書かれている」といった学習書にも対応できます。
リーダー(ソフトウェア)側で、プログラミングによってページ単位で表示することも可能ですが、文字サイズや行間の変更によって「スクロール」操作を読者に強いることになります。
Stanzaの設定(字体と文字サイズ):
日本語の書籍を読みやすくする設定(一例)をご紹介していおきます。
まず、ページの中央をタップして、インターフェイスを表示します。
下部の[設定]アイコンをタップしてください。[設定]アイコンは、左から2番目です。
下部の[アピアランス]アイコンをタップします。
字体を変更します。[Font]をタップして、表示されるリストから[Hiragino Kaku Gothic ProN](ヒラギノ角ゴシック体)をタップしてください。選択したら、右上の[完了]をタップします。
次は文字サイズです。[フォントサイズ]をタップすると、スライダーバーが表示されますので、一段階小さくします。数値は表示されませんので、下の図を参考にしてください。
Stanzaの設定(行揃えとマージン):
レイアウトの設定方法です。
下部の[レイアウト]アイコンをタップします。
[Alignment]をタップしてください。行揃えのリストが表示されますので、[Left]をタップしてください。
次は、マージン(ページ周辺の余白)の設定です。[Margins]をタップすると、スライダーバーが表示されますので、一段階小さくします。下の図を参考にしてください。
Stanzaの設定(行間):
行間の設定です。[線にスペースを与える]をタップすると、スライダーバーが表示されますので、少し広げます。下の図を参考にしてください。
行間は、可読性を向上させる重要な設定です。文字サイズと合わせて、調整してみてください。
Stanzaの初期設定を上書きする:
ePubフォーマットのページを作成するときに、日本語で読みやすいようにスタイルを指定することが可能です。
3月31日号の電子ブックは、スタイル指定していません。ほぼ、デフォルトのまま表示される仕様になっています。
4月7日号では、スタイル指定を加える予定です。
iTunes 9.1 :
iTunesがバージョン9.1になり、iPadに対応。Bookの転送も可能になりました。
3月31日号の電子ブック(ベータ版)をパソコンでダウンロードして、ePubファイルをiTunesの[ブック]画面にドラッグすれば、登録されます。
現在、ブックカバーが表示される記述になっていませんので、登録後は絵がありません。
登録されたブックを右クリックして[情報を見る]を選択、[アートワーク]タブをクリックして、ブックカバーの画像(
bookcover.jpg
)をドラッグすれば組み込まれます。
iBookstoreは、(今のところ)米国だけのサービスです。リーダーアプリの「iBooks」も日本でダウンロードできるのかわかりません。
iTunesは、ePubリーダーとしては機能しませんので、現在はブックの「管理」のみです。
このページは、境祐司が運営するPodcastのテキスト版(有料メールマガジン)に関する内容を掲載しています