Creative Edge School Books - Web+Creative Brand
フリーダムパブリッシングの読者の皆さんに近況報告(2015年10月26日)
5月末にSlideBook(スライドブック)「一人出版社を次のフェーズへ進めるため、ハイリスクなデジタル本づくりに挑戦する」を読者ページで公開してから、5ヵ月近く経ちました。日記、アイデアノートを見ないと、思い出すことができないくらい、状況がめまぐるしく変化し、右往左往していました。現在、落ち着くどころか、さらにハードコアな日々を過ごしていますが。
一人出版社が「ひとまず成功」としたのは、下図の右側のモデル。本をつくるまで、じっくり時間をかけて訪問ワークショップを実施し、そこで得た知見や経験をコンテンツ化するという進め方です。「売り込まない」と記してますが、これはそもそも媒体力を持たない一人出版社が、いくらプロモーションを頑張っても(左側のモデルです)、期待した結果が得られないと考えていましたので、買ってくれる多くの読者がいることを確認した上で「売れる本」をつくるしかないと判断したわけです。
具体的には下図のように、外に出て人と会うことから始まります。一人出版社は、オープンエデュケーションを上位目標としており、定期的に学習コンテンツを公開しています。この「学びの場」が、訪問ワークショップなどの「人と会う」きっかけをつくってくれます。「売れる本」をつくるというのは、かなり大変なことで、十分ニーズを汲み取っても、まだ発売することはできません。ベータテストを実施し、今度は「コンテンツの品質」をチェックします。このテストが長引くと、発売も遅れてしまいますが、絶対に省略できない重要なプロセスになっています。
では、なぜ「ひとまず成功」し、ビジネスモデルもうまく機能しているに、綱渡り状態になっているかというと、ハードルを上げてしまったのです。弱小一人出版社は「専門」に絞り、独自性や希少性で勝負しないと状況の変化に対応していけません。要するに、出版社のスタイルをはやい段階で確立したかったのです。成功したモデルを一旦捨てて、アップスケールするため、活動の主体を長期のプロジェクトに変更しました。
長期プロジェクトに移行後、取り組んでいるのは「娯楽」です。医療・ロボティクスをテーマにしたコミックで、認知症の問題やテクノロジーによる取り組みをストーリーで表現しますが、中学生、高校生でも読めるように、エンターテインメントとして仕上げます。つまり、下図の左のモデルになります。「出してみないと、売れるかどうかわからない」コンテンツです。しかも、半年以上もかけていますので、失敗すると、間違いなく一人出版社は吹き飛びます。結果は、2016年3月頃に出ますので、すでにカウントダウンに入っています。
映画やゲームなども同様ですが、プロデューサーだけでなく現場で働く全ての人たちがヒットすると信じて「自信作」を世に出そうと頑張り、宣伝のプロ集団(広告代理店)がプロモーションを担うわけですが、それでも外れる。ヒット作を数えていくと、驚くほど少ないことがわかります。この領域に「秘策」など存在しないことがわかると思います。
それでも、何とかしなければいけないと焦り、経営者会議に参加したり、マーケティングのセミナーを受講したり、大学の先生に相談しに行くなど、ヒントを探す日々。このときに得た知識や方法論などは、シンクゼロマガジンで放出していきますが、単刀直入に言うと「確実に成功する方法などない」が、「たくさんの人を巻き込む」状況をつくることができれば、成功する可能性は高くなるということ。ただし、同業ではなく異業の集まりでなくてはいけない(小難しい話になるのでご興味のある方は長期プロジェクトのサブコンテンツをご覧ください)。
「たくさんの人を巻き込む」状況をつくるにはどうしたらよいのか。もう1つ長期プロジェクト(シニア出版社構想と呼んでいます)を立ち上げ、走りながら試していくことにしました。大学の先生に算出していただいた準備期間は3年でしたが、2年で計画し、走り出しました。2017年から2020年までのプロジェクトとして進めています。なぜ、こんな途方もないスケジュールになっているかは割愛しますが、まずは一人出版社が何をやっているのか見ていただこうと思っています。
シンプルにすると下図のようになりますが、実際は数十のサブコンテンツが蜘蛛の巣状につながっていて、必要最小限のコンテンツを素早く出して、フィードバックを得て、間違っていたら(思い込みだったら)、アイデアを練り直し、また必要最小限のコンテンツを素早く出す、という繰り返しをやっています。この蜘蛛の巣状のサブコンテンツで学習し、蓄積された経験知をメインのコンテンツで存分に活用していきます。
※サブコンテンツの中で最も小さなコンテンツは「マイクロブロギング」です。現在は、TwitterをSNSではなく、マイクロブロギングとして利用しており、少しづつ効果が出始めています。
一人出版社が一年間かけて出してきた10のコンテンツは、今後も更新し続け、何度も蘇らせる「ライブドキュメント(生きる文書)」というモデルを採用しています。なぜ、新作を出さず、過去の作品をアップデートし続けるのかというと、ブランドづくりのためです。
例えば、「Museビジネスガイドブック」という昨年出した電子書籍は、コンテンツを追加したり、ワークショップの教科書にしたり、イベントのネタにするなど、本の内容はすでに古くなっているのですが、さまざまなモノゴトに絡めることで、新たな仕事を次々と生み出してくれています。現在、ビジネスガイドブック2を準備していますが、これも続編ではなく、追加コンテンツになっています。「Museビジネスガイドブック」は、来年も再来年も続きます。Museが開発終了して無くなっても、パッケージとして残ると思います。
そして、この「フリーダムパブリッシング」はライフワークになると信じています。電子書籍、オーディオブック、ウェブキャスト、リアルイベントと、文字どおり「フリーダムパブリッシング」を実践しつつ、新しい出版のカタチを模索する日々のアーカイブとして、続けていきたいと思っています。
更新日:2015年10月26日
現在、一人出版社がリリースしたコンテンツの購入者ページ(マイページ)のウェブマガジン化を進めています。すでに「一人出版社のしくみ 全記録」をシンクゼロマガジンというコンテンツビジネス系の媒体に切り替え中ですが、フリーダムパブリッシングも「一人出版社奮戦記」のような体験ベースのウェブマガジンに変更していく予定です。
※「Museビジネスガイドブック」の読者ページも、「一人出版社のしくみ 全記録」と同様に、年内でウェブマガジン化を進めることになりました。
更新日:2015年10月26日
本書に関する最新情報、捕捉情報などは、こちらのページに随時、掲載していきます(ニュースレターでお知らせしますので、ご利用ください)。
一人出版社をスタートして、1年経ちました。
活動は昨年1月から開始していますが、当初はチーム制を前提に進めていました。本書「フリーダムパブリッシング」で記したとおり、崖から転げ落ち、一人になったのが昨年末。その後は、「一人」でコンテンツの企画・制作・販売・ストア運用・プロモーション施策等を実現するために、奔走してきました。ウェブのテクノロジーを駆使し、自動化することで、なんとか可能になりましたが、未だ崖の上をヨタヨタ歩いている状態です。
明日、活動停止してもおかしくない状況の中、情報発信だけは続けています(Podcastには全てが記録されています)。成功、失敗どちらにしても、その過程を残していきたいと考えています。本書はまさに現在進行形の記録本と言えるかもしれません。
更新日:2015年10月26日
6月5日、日本電子出版協会(JEPA:Japan Electronic Publishing Association)主催のセミナーに登壇いたします。「一人出版社、構想から立ち上げ、運用まで、苦難の道のり」と題して、コンテンツが売れ始めるまでの試行錯誤、特に「なぜ売れなかったのか」「どこを改善したのか」について詳しくお話します。
[2015年6月10日更新]終了しました。スライド資料を公開しています。アーカイブも公開されていますので、ご覧ください。
更新日:2015年6月10日
本書に関する最新情報、捕捉情報などは、こちらのページに随時、掲載していきます(Creative Edge School Booksのページ、ニュースレター、Podcast(iTunes)などでもお知らせします)。
皆さんは、自分の想いを「本」というパッケージに詰めて、世に出したいと思ったことはありませんか?
2014年1月、私は過去数十年やってきた仕事をすべて止めて、デジタル本「専門」の出版社「Creative Edge School Books(クリエイティブエッジスクールブックス)」を一人で始めました。
デジタル本をつくり出す「出版社」とデジタル本を活用する「学びの場」、そしてデジタル本を世に出す「本屋さん」が融合したウェブ上のプラットフォームを目指しています。
情報過多で、いとも簡単に情報消費されていくネットの世界ですが、だからこそ、重量感のあるコンテンツをつくり、残していきたいものです。
この本は「未完」です。現実の過酷なストーリーはまだ続いています。
本書は、一人出版社「Creative Edge School Books」の立ち上げから一年間の記録と、数々の失敗体験から得たノウハウなどを「つくる」「リリースする」「届ける」の3つのパートに分けて、まとめています。何かを習得するための本ではありませんが、一人出版活動の思いが伝わり、新しいヒントを届けられたら幸いです。
電子出版に興味がある人、あらためて電子出版を見つめ直してみたい人、企業内ベンチャーなどで電子出版の新しい切り口を探したい人、とにかく今までにないデジタル本をつくりたいと思っている方々に、何らかの気づきを与えられるかもしれません。
クリエイティブエッジ・ストアとPayPal(直販)でリリースしました。PayPal(直販)は特別価格の700円で販売中。ストアの方は通常価格になりますが、クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済など選択できます。
改訂版や追加コンテンツなどは、無料でダウンロードできます。こちらのページでお知らせします。PayPalで購入された方は、電子書籍のダウンロードページに表示されます。ストア(DLmarket)で購入された方は、専用ページにアクセスしてください。ダウンロードに必要なパスワードは、購入された電子書籍に同梱されている「お読みください.txt」に記載されています。
通常価格:900円(税込)
購入方法は、PayPal、クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、楽天ID決済、電子マネー(Suica・楽天Edy)から選択できます。
決済完了後、ダウンロードURLをお知らせするメールが送信されます。
特別価格:700円(税込)
購入方法は、PayPal のみですが、特別価格700円(期間限定)です。ぜひご利用ください。
※ご注意:当サイトで購入者の個人情報を取得しませんので、こちらからURLを記載したメールは送信されません。ダウンロードURLのリンクは、PayPalの決済完了ページに表示されます。
本書に関する最新情報、捕捉情報などは、こちらのページに随時、掲載していきます(ニュースレターでお知らせしますので、ご利用ください)。
「ウェブ時代の「一人出版社」論 フリーダムパブリッシング」の追加エピソードです。2013年に取り組んでいた「HTML5による雑誌の表現」についてのエピソードをまとめています。このプロジェクトは、一人出版社を始めたことで、中断することになり、現在も再開できていませんが、今後、挑戦してみたい領域の一つです。
追加版は、「HTML5と電子出版」前編・後編、「CSS3 ブックデザイン」それぞれ30ページ程度のコンパクトな電子書籍になっていますので、通勤・通学等の移動時間で読むことができます。
※「CSS3 ブックデザイン」は準備中です
PayPalで購入された方は、電子書籍のダウンロードページに表示されています。ストア(DLmarket)で購入された方は、こちらの専用ページにアクセスして、ID名は「dlmarket」、パスワードは購入された電子書籍に同梱されている「お読みください.txt」に記載されているパスワードを入力してください。
フリーダムパブリッシング「オーディオブック版」の追加エピソード2本目です。Vol.02は、Chapter 1の1-2「自分のiTunesが欲しい、つくりたい」に関連した内容になっています。
フリーダムパブリッシング「オーディオブック版」の追加エピソードです。Vol.01は、Chapter 1の1-2「デジタル本だけの出版社で生活できるのか」に関連した内容になっています。2月収録分に最近のエピソードを追加し、全て録り直しています。
PayPalで購入された方は、電子書籍のダウンロードページに表示されています。ストア(DLmarket)で購入された方は、こちらの専用ページにアクセスして、ID名は「dlmarket」、パスワードは購入された電子書籍に同梱されている「お読みください.txt」に記載されているパスワードを入力してください。
デジタル本は「本」である。デジタルならどんな表現も可能になるが、「本」のカタチを壊して、新しいものをつくるのは危険だと思う。「本」のメタファーを残したまま、新しい「スタイル」を創るのだ。
皆さんは、自分の想いを「本」というパッケージに詰めて、世に出したいと思ったことはありませんか?
2014年1月、私は過去数十年やってきた仕事をすべて止めて、デジタル本「専門」の出版社を始めました。コンセプトは「オンライン学習とデジタル本、ワークショップを連動した新しいデジタルパブリッシングのカタチ」。
この本は、昨年一年間を振り返り、あらためてデジタル本「専門」の出版社のあり方を検証し、まとめたものです。
デジタル本を売るビジネスで生活していけるのかどうか。一人出版社で「量産」はできませんので、Kindleストアなどで低価格販売するのは無理です。一冊に時間をかけて、1,000円以上で売る。売れなければ、価格を下げるのではなく、売れるように作り直す。直球勝負しかありません。
刺激的かつコンパクトな「無料」コンテンツが溢れかえっている世界で、1,000円払ってもらうのは、なかなか大変です。潤沢な資金もないし、知名度もない。デジタル本を売るビジネスで生活していけるのでしょうか?
インターネットが商用化される2、3年前は、マルチメディア・ブームの真っ只中。新進気鋭のデザイナーやプログラマーが集まってプロダクションをつくり、クールでサイバーな「デジタルマガジン」を出していました。
デザイナーを目指す学生たちは、書店に並ぶ「Pod」などのCD-ROMマガジンを見て、憧れ、Directorを学び、楽しんで作品をつくっていました。素晴らしい作品がたくさん生まれた。今の電子出版でも、若い人たちに、つくる楽しみ、ワクワク感を与えられないだろうか。
デジタル本を「つくる」ことに関しては心配はしていなかった。ただ、読者が「何を期待している」のか見極め、作り方を変えなくてはいけない。EPUBなのか、PDFなのか。あるいはウェブか、アプリか。
デジタル本を「つくって」「売る」ことをビジネスにすると、可能なかぎり制作コストを下げたいのですが、「表現」と「効率化」はトレードオフの関係にあります。一人出版社は、執筆や編集以外の工程を自動化していかないと、続けられません。
ただ、実際は自動化できる作業など限られますので、「表現」で妥協し、工程を減らすことになります。シンプルにすれば、十分こなしていけますが、これでいいのかな、と今でも悩みます。
デジタル本には、紙の本をそのまま再現した「レプリカ」タイプと、HTMLとCSSで再現するタイプがあります。後者はウェブページと同じ特性を持ちますが、再現力を高めようとすると、ジレンマに陥ります。
「なぜ、ウェブページでは複雑なレイアウトが可能なのに、デジタル本ではダメなんだ」と思われるかもしれませんが、それは小学生の女の子からおじいちゃん、おばあちゃんまで、あらゆる人に届ける「本」だからです。でも、表現者の不満は、いずれ時間と技術進歩が解決してくれます。
一人出版社では、作業を効率化するために、大まかな原稿が出来たら、Dreamweaver(ドリームウィーバー)というウェブページ制作のツールで執筆作業を引き継ぎます。原稿が完成すると、同時に「タグ付け」も終わっています。執筆しながら、図版も挿入していますので、原稿完了で、EPUBファイルも出来上がる仕組みです。
Dreamweaverのデザインビューで進めていますので、HTMLのタグはメニューから選ぶだけなのです。具体的にどのような作業をしているのかお話しましょう。
デジタル本「専門」の出版社は、ワークフローが洗練されています。高度な「変換」のプロセスがないからです。原稿の執筆が完了すると、EPUBファイルも完成します。
ただし、PODで紙の本も提供する場合は、PDFファイルを準備することになりますが、将来の利得を考えると、印刷用のCSSとJavaScriptで組版する方法が理想的です。今、手掛けているデジタル本は、ウェブ関連の技術書、デザイン書など、図版が多く、PODでは段組みで表現したいからです。
デジタル本の「販売」は、自分で売る場合も、企業のストアを利用する場合も、ほんとに楽になった。一人出版社では、自分で売るプライベートセールが本流だ。そして、販売するまでの期間が重要になる。
潤沢な資金がなく、知名度もない一人出版社が、デジタル本の存在をたくさんの人に伝えるには、どうすればよいのか。そのヒントは、海外の成功事例にありました。リリースまでの数ヵ月を使った長期戦になりますが、私たちにも十分可能性があります。
モノコトは、人を介して動きます。「顔」の見えるパブリッシャーになり、読者とのつながりを深めながら、作品を育てる。ちょっと結果が出るまで時間がかかりますが、地道にゆっくり進めていきます。
自分のデジタル本を「自分のストア」で売る。今は、決済システムから販促機能まで、初期費用や月額使用料なしで利用できるサービスがあります。
本の魅力を伝える方法については、前節の「デジタル本の売り方」で紹介しました。次は、ストアの準備です。デジタル本、ランディングページ、ストアページはセットです。リアル社会では、商品とお店とフライヤーが出来たら、近所をまわって、ご挨拶しますよね。ネットでも同じことをやるのです、販促機能を活用しながら。
デジタル本「専門」の出版社のプランを考えているときから、売り場も自分でつくりたいと思っていました。デジタル本とストアは、同じテイストで一体感を出し、トータルコーディネートします。
今は、デジタル本さえつくれば、簡単に販売できる時代。Kindleダイレクト・パブリッシングや楽天koboライティングライフは、ステップバイステップで進められる素晴らしい電子出版サービスです。登録、申請にお金がかからないのですから、使わない手はありません。でも、あえて時間のかかる方法を選びました。
デジタル本を「届ける」には、存在を知ってもらう必要がある。これが最も難しく、悩みの種だった。「どうやって伝えたらいいんだ」届かないなら、どんなに良い本をつくってもダメだ。どうすればいい?
一生懸命つくったデジタル本、どうやって魅力を伝えるか。将来は人工知能で効果的なマーケティングを実行してくれるシステムが出てくるかもしれませんが、私たちにとっては「今、何ができるか」です。
小資本で、知名度もない一人出版社は、短期勝負ではなく、時間をかけて、ゆっくりと媒体力を育てていきます。デジタル本一冊ごとに、シンプルマーケティングを繰り返し、しっかりとした土台をつくる。地道で面倒ですが、誰でも実践できること。
学生の頃、同人誌のフライヤーを作って、カフェやライブハウス、公共施設などを仲間と一緒にまわったことを思い出します。同人誌の装幀よりフライヤーの方がかっこよくて苦言を呈されたり、フライヤーの効果で売れて感謝されたり。楽しかった思い出。
ネット上のフライヤー「ランディングページ」と、デジタル本は密接です。興味を持ってくれた人たちに、本の魅力と世界観を伝える媒体として、ランディングページは重要な役割を担います。成約率を高める戦略的ツールでありながら、副読本として楽しめる作品でもあるのです。
「ニュースレターは必要だよ」と多くの人からアドバイスを頂きました。私は、企業から届くメールの大半は見ていません。本当に必要なのかどうか、わかりませんでした。
でも、O'Reilly MediaやA Book Apartの新刊情報やキャンペーン情報を知るのはニュースレター。サイトの更新もTwitterの投稿も見逃すことが多いので、いつもメールで知ることになるのです。最先端のITを駆使している出版社だって、原始的なメールを上手に使っている。「やっぱり必要なのかな」と。
Kindle Fire HDおよびHDXを使いたいという要望が大変多かったので、EPUB 3ファイルとKindle(Mobi)ファイルをセットにしました。USBでパソコンに接続して「Documents」フォルダにMobiファイルをコピーしてください。
Androidの場合は「Kindle for Android」を利用してください。Windowsには「Kindle for PC」、Mac OSには「Kindle for Mac」がありますが、パソコンの場合は、EPUB 3ファイルを「Readium」で読む方法をお奨めします。
Creative Edge School Books(クリエイティブエッジ・スクール・ブックス)は、オンライン学習と電子書籍、ワークショップを連動した、新しいデジタルパブリッシングを推進している一人出版社です。コンテンツの企画、制作からストアの運用まで、一人で作業しており、リリースしたコンテンツは6ヵ月で販売終了、2ヵ月の準備期間を経て、無料公開していく「オープンエデュケーション」の場づくりを実践しています。
昨年(2014年)は「6時間で学ぶ Adobe Muse CC 完全習得[基礎編]」や「4時間で学ぶ Adobe Edge Animate CC[基礎編]」、「3時間で学ぶ Adobe Muse CC[実践編]ランディングページ制作」、「3時間で学ぶ Kindleストアで販売する電子書籍の作り方」、「4時間で学ぶ 個人・小規模な出版社向け直販ストアの作り方[実践編]」などをリリースし、販売終了したものから一般公開しています。
スタートして、まだ一年弱ですが、パブリッシングシステムの基盤が完成するまで、一人出版社のまま継続し、企画力を磨いていきたいと思います。その後、著者や編集者とチーム体制で新たなプロジェクトに挑戦していきます。
Creative Edge School Booksの上位目標は、誰でも自由に学べる「オープンエデュケーション」です。マーケットを自前でつくっていくのは大変なことですが、ウェブの技術を活用しながら、少しずつカタチにしていきたいと思います。
2015年2月13日 境祐司
お問い合わせは[ebookcast@gmail.com]境まで。専用フォームもありますのでご利用ください。
情報発信は、Podcast「Weekly eBook Strategy(iTunes)」とニュースレター、Twitter[@commonstyle]がメイン、その他、ブログ「eBook Strategy Magazine」やYouTubeチャンネル、Facebook「電子書籍メディア論」などがあります。最新情報は、ニュースレターで配信しています。
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