2014年5月10日:本の予告動画「ブックトレイラー」を無料アプリ「Adobe Voice」でつくろう!
HTML5 Publishing Magazine Development Diary 16 :
5月8日、Adobe社はiPad向けのストーリーテリング・アプリケーション「Adobe Voice」を発表しました。テキストやイメージ、音楽、自分で収録した音声などを組み合わせて、高度なモーショングラフィックによる魅力的なビデオストーリーに仕上げることができるアプリです。App Storeから無料でダウンロードできます。
※iOS7を搭載したiPad 2以降で動作します。
After Effectsのグラフィックエンジンによって、モーションブラーや3D表現などが表現されており、32種類のテーマ(プリセット)が用意されています。また、2万5,000種類以上のアイコン、高品質な音楽(37曲)が提供されていますので、すぐに作業を始めることができます。
※使用したイメージや音楽は、映像の最後にクレジット表記される仕組みになっています。
プレスリリース(2014年5月8日):
このアプリを使えば、ブックトレイラーも作成できます。
ブックトレイラーとは、簡単に言えば「本の予告動画」です。劇場映画並みの本格的な映像から、著者がスマートフォンで撮ったパーソナルなものまで、さまざまなトレイラーがあります。
昨年のウェブキャストでは、電子書籍の素材(表紙画像やタイトル画像、図版など)を活用して、トレイラーを作成しましたが、映像のソフトが必要で、誰でも気軽に挑戦できる内容ではありませんでした。
AppleのKeynoteやPowerPointなどのプレゼンテーションツールなら、もっと簡単に作成できるかもしれない、などと思っていたのですが、昨日リリースされた「Adobe Voice」を触って、すぐに「これは使える!」と感じました。
例えば、以下のようなブックトレイラーです。
まずは、ご覧になってください。
Emma Donoghue(エマ・ドナヒュー)のベストセラー小説「部屋(ROOM)」のブックトレイラー
ROOM by Emma Donoghue – Book Trailer
アリー・コンディ(Ally Condie)の小説「カッシアの物語(Matched)」のブックトレイラー
Book trailer video for Matched by Ally Condie
いかがでしょう?
テキストと画像、ナレーションだけで、作品の世界観を表現しています。「Adobe Voice」なら容易に作成できると思います。
「Adobe Voice」で作成したビデオは、商用利用可能なので、YouTubeにアップロードしたり、自分のブログやサイトで公開することができます。
※作成したビデオの埋め込みは可能ですが、データのダウンロードはできないようです。
参考:
すでに用意されているテーマは、32種類あります。
このモーショングラフィックと音楽で、ほぼトレイラーのイメージが決まります。あくまで、提供されているマテリアルの組み合わせですから、事細かに設定することはできませんが、各要素がバランスよくまとまれば、訴求力のある効果的な映像になると思います。
ちょっと面倒なのが、テーマのプレビューです。32種類もありますので、一つひとつ見ていくのは、けっこう大変です。
そこで、試しに作成したサンプルを使って、全種類のテーマをビデオに収録しました。参考にしてください。
[Adobe Voice のテーマ(32種類)を動画で見る]
まずは、App Storeからダウンロードして、実際に触ってみてください。マニュアルなしで、作業できます。
ブックカバーやタイトルグラフィックスなど、トレイラーに使いたい画像は、iPadのカメラロールに保存しておきましょう(ナレーションの原稿も用意しておいてください)。
Voice: A volunteer’s story brings awareness to a cause
HTML5パブリッシングマガジン開発日誌:
- 2014年5月09日「Webデザイナーの情報収集力と仕事の速さを活かして電子出版」
- 2014年5月08日「ウェブキャスト「HTML5と電子出版/開発日誌 Vol.01(50分)」とスライド資料(PDF)の公開」
- 2014年5月02日「ウェブ表現の可能性を追求する「4時間で学ぶ Adobe Edge Animate CC 基礎編」をリリース」
- 2014年4月25日「昭和の物知りオジさん一考察」
- 2014年4月18日「電子書籍の作り方を学ぶサイト「電子出版の学校」を公開」
- 2014年4月03日「AndroidタブレットだけでEPUB 3 固定レイアウトの本を作成(Book Creator for Android)」
- 2014年3月28日「評価モニターを募集しています「Kindleストアで販売する電子書籍の作り方」」
- 2014年3月24日「やっとリリース、3時間で学ぶ「Kindleストアで販売する電子書籍の作り方」」
- 2014年3月19日「電子出版の未来を考え、創造していくために今からやること」
- 2014年3月18日「WordPressでHTML5アニメーションを毎日投稿することも可能です」
- 2014年3月17日「電子書籍を読者に「見つけてもらう」ために/コンテンツマーケティングの領域に踏み込み、2ヵ月間実践した結果を報告します」
- 2014年3月16日「電子書籍やランディングページでストックフォトを利用する方法を紹介します」
- 2014年3月15日「個人出版の敷居はまだ高いのか? 電子書籍(EPUB)作成のどこが難しいのか考えてみる」
- 2014年3月14日「ウェブと電子出版の今後について考えてみませんか?」
- 2014年3月13日「ウェブマガジンの開発日誌を始めました!」
投稿日:2014年5月10日
4時間で学ぶ Adobe Edge Animate CC 基礎編/レスポンシブデザイン対応Webコンテンツ制作
マガジンで連載されているコンテンツ一覧は「ARTICLES」をご覧ください