2014年3月13日「ウェブマガジンの開発日誌を始めました!」
HTML5 Publishing Magazine Development Diary 1 :
本日からウェブアプリ版のテストを開始しますので、連載記事として公開しているコンテンツを一旦停止します(記事を更新できないため)。テストが終了するまでは、「HTML5パブリッシングマガジン開発日誌」と題して、ざっくばらんに進捗などを綴っていきたいと思います。
このマガジンについては、連載記事:電子書籍メディア論「HTML5と電子出版」で書いてますが、電子雑誌のHTML版を目指していたわけではなく、わかりやすく言えば「ウェブマガジンの再定義」です。マネタイズは未だ試行錯誤が続いていますが、多角化により、全体像は下図のようになっています。
基点は「ウェブキャスト」で、これは不動です。マガジンは、ウェブキャストと連動する「記事コンテンツ」という位置づけ。直販ストアが扱うプロダクトは、ウェブキャストの「アーカイブ」とマテリアル、マガジンの記事をまとめた「電子書籍」です。さらに、ウェブキャストの品質向上を目的とした「ワークショップ」も加わりました。
正式オープンの7月までは(あと4ヵ月)、個人サイトです。一人運営でお金をかけず「小さく」進めています。コンテンツは、主にウェブキャストとワークショップの参加者から意見を聞きながら、新規追加したり、リストラしながら調整しています。
すべては「オープンエデュケーション」から始まる
このプロジェクトの上位コンセプトは「Open Education(オープンエデュケーション)」ですが、カーンアカデミーのように企業から支援を得るには時間がかかりますので、現在はウェブキャストのアーカイブを直販ストアで販売、6か月経過したら販売終了して、YouTubeやVimeoなどで公開するといったプロセスを得て、共有可能な学習コンテンツを増やしていきたいと考えています。
すでに、昨年のシーズン1のアーカイブは公開し始めています。
Vol.07 電子書籍のプロモーションページを作成する(1)
イントロダクション – APEから学ぶ電子書籍プロモーション
Vol.07 電子書籍のプロモーションページを作成する(2)
Bootstrap3のグリッドシステムを理解する
実は、依頼を受けている他のプロジェクトもすべて、同様の手法で進めており、まずは私自身が実験台になって試し、うまくいったら採用するという恐ろしいワークフローを採用。おかげで、一日48時間という得なのか損なのか、わからない日々を送っています。
ソーシャルメディア依存はそろそろヤバいから、サイトなりブログを再建しなさい
私の肩書きは90年代半ばから、ずっと「インストラクショナルデザイナー」ですが、2012年4月に「イーブックデザイナー」を追加しました。2010年から電子出版の仕事が急増したからです。主に、EPUB関連のプロダクションワークが中心でしたが、2013年に入ると「電子書籍のセールスプロモーション」絡みの案件が増えてきます。
電子書籍ストアも出揃って、そろそろ収益を上げたいという、順当な流れだと思いますが、マーケティングは今まで関わってこなかった分野なので、右往左往の毎日。大学の研究室におじゃまして、院生さんと一緒に勉強したり、セミナーに通ったり、広告代理店の方と意見交換したり、学生気分であちこち飛び回っていました。
この時期、「ソーシャルメディア依存はそろそろヤバいから、サイトなりブログを再建した方がいいよ」と、複数の人から聞かされていたので、2014年に入ったらまずブログを立ち上げるつもりでした。
ブログの内容は、「ウェブキャストと連動した記事」としか考えていませんでしたが、受講者の意見を聞きながら、ブラッシュアップできると期待し、連載記事の「器(うつわ)」だけ年末に作成。2014年1月1日に個人サイトとしてスタート、現在に至ります。
雑誌よ、ウェブの血となれ肉となれ!
電子書籍メディア論「HTML5と電子出版」の第9話「雑誌よ、ウェブの血となれ肉となれ! 構造化による知の体系」で書いてますが、ある程度、コンテンツが蓄積されてきたら、検索エンジンやウェブサービスの力を借りて、ウェブマガジンの可能性を模索したいと考えていました。
セマンティックデータの組み込みや、マガジンの「構造化」については最初から予定していたプランだったのです。
例えば、初歩的な作業として、先月の半ばに「著者情報の追加」や「サイトマップXML」、「構造化データの通知」を実行しました。3週間弱で以下のようになっています。
マガジンのタイトルで検索した場合:
キーワード検索(「Adobe Muse CC」):
キーワード検索(「Kindleパブリッシング」):
キーワード検索(「電子書籍メディア論」):
記事に付く顔写真をクリックすると、Google+のプロフィールに飛びます。
これだけ顔と名前が出てくると、かなり目立つわけですが、直販ストアの売上にも貢献しつつあります。
Museのようなマイナーな製品は、ソーシャルメディアではバイラルしないのですが、検索からの流入は期待できます。
キーワード検索(「Adobe Muse 習得」):
上位表示をクリックすると、ランディングページへ
この辺りまでは、ブログメディアですと、基本中の基本になりますが、立ち上げから2ヵ月、のんびり進めたわりには、ある程度の基盤は構築できたと思います。
HTML5パブリッシングマガジン開発日誌:
- 2014年3月16日「電子書籍やランディングページでストックフォトを利用する方法を紹介します」
- 2014年3月15日「個人出版の敷居はまだ高いのか? 電子書籍(EPUB)作成のどこが難しいのか考えてみる」
- 2014年3月14日「ウェブと電子出版の今後について考えてみませんか?」
- 2014年3月13日「ウェブマガジンの開発日誌を始めました!」
投稿日:2014年3月13日
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